砂漠はなぜできるのか?

その理由は乾燥です。

 

雨や雪、雹などの、大地に水をもたらすものが極めて乏しく、

乾燥した場所に砂漠が成り立つのですが、

その場所が乾燥してしまう理由は、ひとつではありません。

 

大気の循環、地形、海洋。

それらの影響を受けて、砂漠が生まれるほどの乾燥した環境が作られます。

 

 

ただ、大気や海洋の循環は複雑なため、あまり単純な書き方をしたり

本の読みかじりの知識で独自の解釈をすると、

かえって間違った解釈になるかもしれません。

 

そのためここでは、できるだけ情報源を紹介した上で、

独自の解釈を避けてまとめています。

 

 

砂漠の成因:大気の循環

 

地球にはハドレー循環やウォーカー循環と呼ばれる

大規模な大気の流れが存在します。

 

ハドレー循環は赤道から緯度30度付近の間を、主に南北方向に、

ウォーカー循環は太平洋西部と東部の間を主に東西方向に、大気が流れています。

 

このような大気の循環には、地球上の温度差が関係しています。

 

ハドレー循環

 

赤道付近では、高緯度の地域と比べて日射量が多く、

大気が温められるため、上昇する大気の流れが生まれます。

この大気の流れは赤道上空で方向を変え、南極、北極の方向へ向かった後、

緯度30度付近で下降します。

この流れがハドレー循環です。

 

ウォーカー循環

 

太平洋西部では、西向きに吹く貿易風に温かい海水が吹き寄せられるなどの理由で、

太平洋東部よりも海面水温が高くなります。

そのため太平洋西部では、大気が温められて上昇する流れが生まれます。

この流れは東に向かい、東太平洋で下降します。

 

ウォーカー循環のような東西方向の循環は、

大西洋やインド洋でも起こることが認められています。

 

 

大気の循環と雨の関係

 

雨や雪などの形で水が降るには、

水蒸気を大量に含んだ大気が急激に冷やされる必要があります。

ハドレー循環やウォーカー循環で起こる大気の上昇は、

急な気圧の変化による大気の冷却をともない、

水が降りやすい条件を作ります。

 

大気が循環する過程で、大気が上昇するさいに水が降ると、

水を降らせ終えた大気は乾燥し、それが地表へ向かって下降するさいには

水が降りにくい状態になっています。

 

北アフリカからアラビア半島にかけての地域は、

ハドレー循環のほか、東西方向の大気の循環による

下降気流の影響を受け、極めて乾燥した砂漠が成り立っています。

 

 

 

砂漠の成因:地形

 

地球上の水の97.5%は海に存在します。

雨や雪など、陸上で降る水のほとんどは、

海から吹く風によってもたらされます。

 

そのため海から近い場所では、

風が多くの水蒸気を含んでいるため雨や雪が降りやすいのですが、

海からの距離が遠くなるにつれて、風は途中で

降水として水蒸気を失い乾燥していきます。

 

 

特に、途中に高い山脈があると、風が山脈を超えるさいに

風上側に降水をもたらし、水蒸気をほとんど落としてしまいます。

風下側に吹くのは水蒸気を失った乾いた風です。

 

内陸深くにあるために海から遠いことと、山脈によって海と隔てられていることは、

ともに砂漠を生む原因になります。

 

 

 

砂漠の成因:海洋

 

砂漠は海から遠く離れた内陸や、高い山脈に囲まれた盆地にもできますが、

海からほどちかい沿岸にもできることがあります。

 

大陸西側に位置する中緯度付近の地域では、

海岸にも砂漠が存在しています。

 

水蒸気を供給する海が近くにあるにもかかわらず、

乾燥して砂漠になってしまう理由は、寒流です。

 

海上の大気は海から水蒸気の供給を受けており、

これが上昇すれば雲や降水を生む元になります。

 

しかし寒流が流れているところでは、海上の空気が冷やされ

その上にある大気よりも低温になるため、

上昇しにくい状態になっています。

 

そのため雲や降水が生まれず、乾燥した砂漠が生まれています。

 

 

参考にした本・サイト

 

図説砂漠への招待

砂漠の事典

気象学入門

一般気象学

 

コトバンク ウォーカー循環

https://kotobank.jp/word/%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%BC%E5%BE%AA%E7%92%B0-787881